競馬写真の撮り方②では場所編として、各競馬場の場所の確保の仕方、撮影ポイントについてご説明させていただきました。
今回は撮影編としてカメラの設定、馬の狙い方等について進めていきます。

競馬写真を綺麗に撮るためのカメラ設定

まず、競馬写真を撮る際に重要なカメラの設定についてご説明します。

パドック写真については特にこうしないと撮れないというような設定はありません。
プログラムオートモードでも十分きれいな写真が撮れるかと思います。
あとは絞り優先モードで絞り値(F値)を調整したり背景にこだわるなど、あなたのセンスで自由に撮影してみてください。

これからレース写真の説明に入りますが、このページでは馬体や背景を静止させた写真の撮り方をご紹介します。
(流し撮りについて私が普段ほとんど行わないので割愛いたします。)

フラッシュ設定

まず、何度も申し上げますが競馬場でのルールとしてフラッシュは絶対にオフにしてください。
馬が驚き公正な競技が施行できなくなる場合があります。
カメラによっては標準でオートフラッシュモードになっている場合がありますので、強制的にオフにするよう設定をお願いします。

撮影モード

一眼レフカメラには絞りプログラムオートモード、絞り優先モード、シャッター速度優先モード、マニュアルモードがあります。
レース撮影ではこのうちのマニュアルモード(M)を使用してください。

シャッター速度

馬体ブレずにピタッと止まった写真を撮るには1/800秒以上に設定してください。
参考に、馬空の写真は晴れの時は1/1000秒以上、曇りや雨の時はISOを少しでも抑えるために1/800秒で撮影しています。

絞り値(F値)

同じ焦点距離であれば数値が低ければ低いほど被写体の背景をぼかせられ、シャッター速度も稼げます
例えば私が以前使用していたdos/ASIN/B003YUBTIU/umazora-22/ref=nosim/" target="_blank" rel="noopener noreferrer" name="amazletlink">SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USDというズームレンズであれば300mm側の開放F値が5.6です。
基本的には開放F値で撮って問題ないと思いますが、レンズによってはピントの甘い感じの写真になる場合があります。
そういう場合にはF値を1段程絞るとキリっとした写真になります。

下表は絞り値の配列です。この数字の間隔が1段となります。  

1 1.4 2 2.8 4 5.6 8 11 16

F2.8を一段絞った値がF4.0、 F5.6を一段絞った値はF8.0といった感じです。

ISO感度

デジタル一眼レフカメラであればISO感度オート機能があると思いますので、基本的にはこの設定で大丈夫です。

画質設定

RAWモードをおすすめします。容量は大きくなりますが、あとで露出補正やJPEG変換が可能です。

連写設定

高速連写モードに設定してください。

オートフォーカス設定

動体予測モード(キャノンのカメラならAIサーボモード)に設定してください。

測光モード

基本的には評価測光で問題ないかと思います。
天候や光の具合によっては部分測光スポット測光も有効かと思います。
カメラメーカーによっても違いがあるかと思いますので、お持ちのカメラで色々と試してみることをお勧めします。

手ぶれ補正

手ぶれ補正機能がついている場合はオンにした方が狙いを定めやすいです。

狙いを定めてシャッターを切る

カメラの設定が終わればあとは狙いを定めてシャッターを切るだけです。

狙いの定め方

レースが始まる前に、出馬表を見て撮りたい馬をあらかじめ決めて置くと狙いを定めやすいです。
その際には目印となる馬番、帽子の色、勝負服も覚えておいてください。

勝ち馬を撮りたい場合、とりあえず上位3番人気くらいの馬の目印は覚えておきましょう。

そして、直線の中ごろになればこのまま先頭の馬が粘り切りそうとか、外から勢いのある馬が来ているなどの判別がつくので、その馬に狙いを定めてください。

このあたりは経験によるところが多いので、競馬場に何度も足を運んでたくさん競馬写真を撮ってみてください。

シャッターを切り始めるタイミング

あとはどのタイミングでシャッターを切るかですが、私の場合は馬が自分の50m手前くらいから目の前を通り過ぎるまでシャッターを切り続けることが多いです。

連写をする際の注意として、撮影した画像をカメラ内でメモリカードへ保存する際にバッファ(一時メモリ)がいっぱいになると、それが解放されるまで連写ができなくなります。

バッファがいっぱいになるまでの時間はカメラや被写体、画質によって異なりますが、大体3秒程度とみてください。
ですので、あまり早くから連写を始めると撮りたい位置に来た時にシャッターが切れなくなるということになってしまいますので、おおよその撮りたい位置に馬が来てからシャッターを切り始めるようにしてください。

レース後はウィナーズサークル、ゴール板前付近へ行くと優勝レイをかけた馬の写真口取り写真を撮ることができます。
もしレース写真で失敗しても、優勝馬の写真を撮れるチャンスです。

GIではゴール板付近も綺麗に飾られ、非常に美しい写真が撮影できます。
表彰式や騎手のインタビューも間近で見れますよ。

GIレース後のゴール板付近

今回はレース写真の撮影方法をご紹介いたしました。
これまでの①機材編②場所編と合わせてをお読みいただければ一通り競馬写真の撮り方は分かっていただけたかと思います。
もし分からない部分等があれば気軽にメールを送ってください。

皆さんが素晴らしい競馬写真が撮れることを願っています!

 

  競馬写真向けのおすすめレンズレビュー記事を作成いたしました。
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