一口馬主デビュークラブとしてワラウカドを選択
管理人のうまぞらです。
2018年、一口馬主を始めるにあたり最初のクラブ選びを非常に悩みました。
結果、冒頭の通り「ワラウカド」を選んだわけですが、その理由についてご紹介していきたいと思います。
「ワラウカド」とは?
ワラウカドは2017年に誕生した新しい一口馬主クラブです。
パカパカファームが母体となっており、その創業兼代表者であるハリー・スウィーニィ氏がクラブの代表も務めています。
馬主名義 | 株式会社フクキタル | クラブタイプ | 牧場系 – 独立牧場系 |
---|---|---|---|
募集口数 | 中央馬:500口 地方馬:100口 | 年間募集頭数(2018年産) | 中央7頭+地方1頭 |
入会金 | 11,000円 | 一口価格 | 2.4万円~18万円 |
月会費 | 2,200円 | 一口維持費 | 中央馬:1,400円 地方馬:3,500円 |
募集時期 | 一次募集:8月ごろ | 会報誌 | - |
募集方式 | 先着順で決定。既存会員は先行募集で200口分出資できる。 | ||
割引・ポイント | 早期出資スーパー割引として期間限定で既存会員最大20%オフ、新規会員最大15%オフを実施。(先着400口)。クラブポイント5%付与。 | ||
主な活躍馬 | ゼノヴァース、ルヴォルグ、ディープインラヴ |
パカパカファームの特徴
クラブの母体であるパカパカファームは、現在ワラウカドの代表であるハリー・スウィーニィ氏が2001年に開設した牧場です。
日高エリアの新冠町にある牧場で、当時は33ヘクタールの土地と3頭の繁殖牝馬でスタートしましたが、現在は200ヘクタールまで規模を広げ、100頭以上の馬(繁殖牝馬、当歳馬、1歳馬)を飼育しています。
飼料にはパカパカファームの土壌や牧草を研究して開発した「パカパカミックス」を使用。
生産馬の活躍としては、2007年にピンクカメオがGIのNHKマイルカップで優勝。
2012年にはディープブリランテが競馬界最高の栄誉である日本ダービーを制しました。
新設牧場がこのスピードでダービー馬を生産したのは異例の快挙です。
そしてこの快挙の裏には代表のハリー・スウィーニィ氏の並々ならぬ努力があります。
代表のハリー・スウィーニィ氏とは?
ハリー・スウィーニィ氏は1961年にアイルランドで生まれました。
大学では獣医学の学位と博士号を取得。
卒業後はアイルランド、イギリス、アメリカ、オーストラリアなどの厩舎でサラブレッドの獣医師として働き実績を積みました。
1990年に北海道十勝の大樹ファームから誘いがあり、これをきっかけに来日することに。
5年間大樹町の牧場長として勤めた後、1995年には日高の牧場の総支配人として競走馬の育成に携わりました。
その後家庭の事情等もあり、ハリー・スウィーニィ氏はフリーのトレーダーとして新たな競馬ビジネスにチャレンジすることを決意します。
1998年からは3年間、繁殖用牝馬や子馬の輸出・販売ビジネスを独自に展開し、海外の競馬ビジネスのネットワークを広げていきました。
そして、日本の競馬ビジネスに関わって10年、ついに自らの牧場を持つ決意をします。
牧場経営のブランド戦略
2001年、パカパカファーム開設。
この牧場開設で力を注いだのは徹底したブランド戦略でした。
まず牧場の名前である「パカパカファーム」。
誰が聞いても忘れない、心地の良い響きである「パカパカ」という言葉を牧場名に付けました。
馬の生産においては「血統」を重要視し、トレーダー時代の経験と人脈を生かして日本ですでにトップクラスの競走馬を生んでいる繁殖用牝馬の獲得に努めています。
ハリー・スウィーニィ氏にはシンプルな哲学があり、「繁殖用の牝馬自身が素晴らしい競走馬であったか」ということにこだわっています。
実際にパカパカファームの繁殖牝馬には海外の重賞馬など実績のある馬が揃っています。
ディープブリランテの母であるラヴアンドバブルズも日本で走った馬ではないのであまりなじみはないかもしれませんが、G3のクロエ賞を勝利している重賞馬で、仏オークスにも出走しています。
また、血統だけでなく、獣医学に基づく馬の管理、独自飼料である「パカパカミックス」などさまざまな科学的アプローチにより活躍馬を輩出し続けています。
一口クラブ「ワラウカド」の誕生と活躍馬
2017年、ハリー・スウィーニィ氏の長年の競馬界での経験から「競馬の喜びをより多くの方々と分かち合いたい」との想いのもと「ワラウカド」を設立。
クラブ設立時に募集された目玉がダービー馬ディープブリランテ全弟であるラヴアンドバブルズ2015でした。
名前は出資者の投票により「ディープインラヴ」に決定。
新馬戦は3着に敗れるものの、未勝利戦で9馬身差の圧勝劇を披露。
期待された青葉賞でしたが残念ながら10着に敗れ、その後屈腱炎を発症していることがわかりました。
順調ならディープブリランテに次ぐダービー馬になっていたかもしれない逸材です。
今はただ復帰が待たれます。
そして2016年産の目玉として募集されたのはキトゥンカブードルの2016。馬名は「ルヴォルグ」。
2018年10月28日の新馬戦では、社台サラブレッドクラブの1.2億円の馬やノーザンファーム代表の吉田勝已氏の馬を4馬身差で破るという圧巻の走りを見せてくれました。
同じくワラウカド所属のイッツマイウェイも、このレースで4着に健闘しています。
2017年産募集馬について
2017年産馬はハリー・スウィーニィ氏が「今年についてはワラウカドへの競走馬の提供を最優先としセレクトセール及びセレクションセールには参加しない」と明言し、前年以上に魅力のある馬を揃えています。
馬名 | 性別 | 父 | 母の父 | 所属厩舎 | 募集総額 | 1口価格 |
ゼノヴァース リズムオブライトの2017 | 牡 | ディープインパクト | Beat Hollow | [栗東] 池江泰寿厩舎 | 9,000万円 | 18万円 |
シェノン オールアイキャンセイイズワウの2017 | 牡 | キズナ | Street Cry | [栗東] 矢作芳人厩舎 | 2,400万円 | 4.8万円 |
セルフィー セルフプリザヴェーションの2017 | 牝 | スクリーンヒーロー | Lion Heart | [美浦] 藤沢和雄厩舎 | 2,200万円 | 4.4万円 |
ナンナ ナンの2017 | 牝 | ゴールドシップ | High Yield | [美浦] 国枝栄厩舎 | 2,000万円 | 4万円 |
テイストオブハニー スウィートアンドフローレスの2017 | 牝 | オルフェーヴル | Unbridled’s Song | [栗東] 鮫島一歩厩舎 | 1,500万円 | 3万円 |
ブロンテビーチ オージーカンパニーの2017 | 牡 | エスポワールシチー | Catrail | [美浦] 加藤征弘厩舎 | 1,200万円 | 2.4万円 |
ワラウカドの評判
SNS界隈で以前は運営やサービスへの不満が時折ささやかれていましたが、最近は改善されサービスが全体的に向上しつつあります。
ちなみに以下のような不満の声が過去上がっていました。
・サイトが使いづらい
・割引キャンペーンが後から追加され、早期出資のメリットがない
・募集を予定していた馬が健康面の問題により取り消し、後に個人馬主の元へ
【改善後】
・2019年末にサイトがリニューアルされ、使い勝手がよくなりました。
・キャンペーンに関しては最近は早期出資割引が最も割引率が高く、平等になるよう気を配ってるなという印象を受けます。
・2018年度産駒については今のところ募集の取り消し等はありません。
募集馬の成績については、ディープインラヴ、ルヴォルグ、ゼノヴァースといった各世代の高額馬(ディープインパクト産駒)が確実に勝ち上がっており信頼感があります。
低価格~中価格帯の馬についてはストラトスフィアが勝ちあがりましたが、それ以外はまだ未勝利。
ただ、2~3着に来ている馬は何頭もいるので勝ち上がりは時間の問題かなと思います。
管理人の個人的な感想としては、今後のクラブの躍進に期待して先物買いをするなら今がチャンスだと思います。
多くの牧場では一番馬といえるような良血馬は個人馬主やセレクトセールに回ってしまいがちですが、ディープインラヴ、ルヴォルグ、ゼノヴァースのようなパカパカファームの一番馬といえる良血馬がしっかりワラウカドで募集されています。
これはおそらく代表のハリーさんが立ち上げたばかりのワラウカドで早く活躍馬を出して認知してもらう狙いがあると思うので、そこに乗っかる価値は十分あるでしょう。
リズムオブライトの2018(父ディープインパクト)
ポウリナズラヴの2019(父ディープインパクト)
タイキクラリティの2019(父ロードカナロア)※GI馬クラリティスカイの半弟
キトゥンズロアの2020(父フランケル)
このほか、レース後にクラブのスタッフによるレクチャー(当日のレースの振り返り)が行われます。
ここではスタッフを通じて調教師や騎手の感想を聞くことができ、少し馬主気分を味わえます。
また、他の出資馬の状態なんかも気軽に聞くことができるので会員には好評のサービスです。
管理人がワラウカドを選んだ理由
最後に私がワラウカドを選んだポイントをまとめておきます。
- クラブ代表のハリー・スウィーニィ氏
この方のバックグラウンドや競走馬育成に対する考え方に筋が通っており信頼できる。 - パカパカファームの実績
ディープブリランテ、クラリティスカイ、ピンクカメオといったGI馬を輩出している=育成環境が整っている。 - 所属厩舎の豪華さ
募集馬は少数ながら、調教師リーディング上位の名だたる上位厩舎に預託している。
厩舎の枠にも上限がある為、上位厩舎に預かって貰えるということはそれだけ馬の出来が良いと考えられる。 - じっくり出資馬を検討できる
社台やノーザン系のクラブは出資希望者が非常に多く希望の馬になかなか出資できない。
それに比べてワラウカドはまだ設立間もないこともあり、じっくりと時間をかけて検討することができる。 - 会費の安さ
多くのクラブが月3,000円を超える中、ワラウカドは2,200円。
収支を考えると月々の会費負担も無視はできないので大きなポイント。 - 早期割引
早期出資スーパー割引として期間限定で既存会員最大20%オフ。新規会員でも最大15%オフを実施。
一番高額な一口18万円の馬でも早期出資スーパー割引で14.4万円で購入できることになる。 - レクチャーがある
レース直後にスタッフを通じて騎手や調教師の感想、馬の状態を聞くことができるサービス。
各競馬場の集合場所に集まって報告を聞く形式。質問なども自由にできる。
以上、私がワラウカドを選択した理由でした。
皆さんも是非ワラウカドを一口クラブ選びの選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
最後に
一口馬主は一生楽しめる趣味です。
低価格馬でこつこつプラス収支を目指すのか、良血馬でGI制覇を夢見るのか。
それぞれ違った目標、楽しみ方ができるのがこの一口馬主です。
そのために最初のクラブ選びが非常に重要です。
以下の記事で一口馬主の概要と各クラブの比較をしていますのでまた良ければご覧ください。
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※記事の画像はクラブの規約内で転載利用しています。
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(ワラウカド会員のクロキリさんのブログより)
(ウマフリさんに私が寄稿させて頂いた記事です)